Photo: Marho / Wikimedia Commons (CC BY-SA 4.0)
青森県
八甲田樹氷
概要
青森県のほぼ中央に位置する八甲田山は、複数の火山が重なり合った複式火山群で、最高峰の大岳(標高1,585メートル)をはじめとする峰々が連なる。この山域に毎年冬が訪れると、亜寒帯性の強風と豊富な降雪が相まって、アオモリトドマツをはじめとする針葉樹の枝枝に氷雪が幾重にも積み重なる「樹氷」が形成される。氷点下の水滴(過冷却水)が木に触れた瞬間に凍りつくアイスモンスターとも呼ばれるこの現象は、八甲田では例年12月下旬ごろから始まり、2月にかけて最盛期を迎える。樹氷の大きさと密度において、八甲田は蔵王と並び日本最高峰の規模を誇る。 見どころの中心は、八甲田ロープウェーで一気に標高1,324メートルの山頂公園駅まで上がった先に広がる別世界だ。晴天の日には、白い甲冑をまとったような樹氷群の向こうに陸奥湾や津軽半島、遠く岩木山までを見渡す大パノラマが開ける。一方で、天候が荒れれば視界はホワイトアウトに近い状態となり、漂う霧の中から突然樹氷が姿を現す幻想的な光景も体験できる。山頂付近では気温がマイナス20度以下になることもあり、本州とは思えない極地的な寒さが樹氷を育む環境そのものだ。 八甲田の冬は樹氷だけでなく、スキーやスノーシューで雪原を歩くエコツアーも充実している。春になると残雪の白と芽吹きの緑が競演し、夏は湿原の花々が稜線を彩り、秋は全山が赤や黄に染まる紅葉が見事だ。しかし、極寒の中で静かに立ち並ぶ樹氷の造形美こそ、八甲田が「北の幻景」として全国のカメラマンを惹きつけ続ける最大の理由である。
見頃
樹氷の見頃は例年1月下旬〜2月下旬。晴天の午前中がロープウェーからの眺望・撮影に最適。週末や連休は乗車待ちが長くなるため、平日の早朝便がおすすめ。山頂の気象条件は急変しやすく、防寒・防風装備は必須です。
1 〜 3 月
アクセス
📍 住所: 青森県青森市荒川寒水沢1-12
JR青森駅からJRバス東北「みずうみ号」で約1時間、八甲田ロープウェー山麓駅下車。マイカーは国道103号経由、駐車場あり。冬期はスタッドレスタイヤ必須。
マップ
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